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ホワイトペーパー:

変位センサにおけるデジタルインターフェースの利点

誘導式変位センサは、さまざまな産業分野で使用されている信頼性の高い測定ツールです。IO-Linkインターフェースを搭載したアンプ内蔵型のデジタルセンサの導入により、センサの測定精度が向上するとともに、信頼性の改善とコスト削減を実現できます。

よくある質問(FAQ)IO-Link対応 誘導式変位センサ

パッシブセンサが選ばれる理由は数多くあります。その中には、内蔵電子回路の温度制約への対応、既存設計との互換性、配線要件への適合、そして社内に蓄積された技術やノウハウの活用などが含まれます。しかし現在では、多くのエンジニアが、変位・力・重量・トルクといった測定アプリケーションにおいて、内蔵インラインアンプを備えたIO-Link対応製品を選択しています。これは、コスト削減、システム構成の簡素化、さらに信頼性と測定精度の向上といったメリットを得られるためです。

HBKの変位センサ はLVDT(線形可変差動変圧器) ではなく、誘導ブリッジ方式のセンサです。誘導ブリッジ方式には、優れた直線性(構成に応じて0.2%または0.1%)や、高い出力信号(80mV/V)といった複数の利点があります。さらに、測定レンジが2mmからという非常に小さな変位測定においても、これらの性能を維持できます。この測定原理は、TCZero(ゼロ点に対する温度の影響)およびTCSpan(感度に対する温度の影響)の両面において、優れた温度特性を実現します。

LVDTは3つの独立したコイル(1次コイル1個と2次コイル2個)を備えた変圧器ベースのセンサであるのに対し、HBKの誘導ブリッジセンサは、1個のコイルを使用するWAタイプ(1/4ブリッジ回路)または2個のコイルを使用するWIタイプ(1/2ブリッジ回路)を採用しています。ブリッジ回路の補完(ブリッジコンプリート)は受動抵抗によって行われるため、4.8~5kHzの適切なキャリア周波数を備えたブリッジアンプであれば使用することができます。

可動コアの位置が変化することで、コイルのインダクタンスが変化します。回路に適切な電圧が供給されると、コアの動きによってインダクタンスが変化し、その結果コイルの電圧降下を変化させます。ホイートストンブリッジの原理を用いることで、変位に対して線形に比例する測定可能な出力電圧へと変換されます。

Inductive bridge technology

誘導 ¼ブリッジ、当社のWAセンサーの測定原理

出力:出力信号:80 mV/V、励起周波数(キャリア周波数)4.8~5 kHzのキャリア周波数方式アンプに対応

HBKのパッシブ変位センサは、6線式接続を採用しているため、ケーブルによる影響や温度変化の影響を補償でき、100mを超える長距離配線でも測定性能を維持できます。WAセンサにはコネクタ仕様も用意されており、長距離配線への対応をより容易に行うことができます。

電流出力または電圧出力の信号を選択した場合、使用可能な最大ケーブル長は30mです。

一方、アンプ内蔵のIO-Link対応モデルでは、配線要件を簡素化でき、センサからIO-Linkマスタ間の最大ケーブル長は20mです。

 

インラインアンプを内蔵した変位センサは、直線化誤差をデジタル補正することで、より高い測定精度を実現します。

パッシブセンサでは、HBKは可動コアとコイルを最適に組み合わせるために、専用の機械的調整プロセスを採用しています。これにより、直線性誤差を低く抑えるとともに、適切な出力信号レベルを確保できます。

インラインアンプを内蔵したセンサの場合、この処理はデジタル方式で実行されます。可動コアは、それぞれ特定のセンサシステムに合わせて設計・調整されています。可動コアが損傷し交換が必要な場合、当社の修理チームがサポートいたします。

すべての変位センサにおいて、可動コアの可動範囲は測定レンジを超えるように設計されています。そのため、設置時の最初のステップとして、測定レンジの開始位置を正しく設定することが重要です。機械的な調整方法は、使用するセンサの種類によって異なります。測定レンジの開始位置(始点)は、次の方法で確認できます。

- WA-L および WA-T センサでは、測定レンジは出力信号0 mV/Vの位置から始まります。

- WIセンサはハーフブリッジ構成を採用しているため、測定レンジの開始点は-40 mV/Vとなります。

 

ヒント:センサを測定レンジの開始位置に調整する前に、使用しているアンプシステムにゼロ点補正値(ゼロオフセット値)が保存されていないか確認してください。ゼロ値は0 mV/Vである必要があります。

- 電流出力タイプまたは電圧出力タイプの場合、測定レンジの開始点はそれぞれ4mAまたは0Vとなります。

- IO-Linkインターフェースを備えたデジタルセンサは、「接続するだけですぐに測定を開始できる(Plug-and-Measure)」というシンプルな導入・運用を実現します。接続すると直ちに測定を開始し、正確な測定値をIO-Linkマスタへ送信します。すべてのデジタルセンサタイプにおいて、測定レンジは0 mmから始まります。デジタルセンサでは、可動コアが測定レンジ内に位置しているかどうかを示す情報がプロセスデータに含まれているため、位置決めをより簡単に行うことができます。

 

  • 簡単なセットアップ: インラインアンプを内蔵した変位センサは、出荷前に校正および調整が完了しているため、追加の設定作業は不要です。センサをマスタに接続すると、直ちに測定値を取得できます。新たに搭載された「Positioning Bit(ポジショニングビット)」により、可動コアがセンサの測定レンジ内に正しく配置されているかどうかを確認できるため、機械的な取り付け作業を容易に行うことができます。

  • コスト削減: IO-Link技術は、配線の簡素化、設置作業の容易化、セットアップ時間の短縮、さらに保守負担の軽減によって、大幅なコスト削減を実現できます。

  • より高い精度: デジタルリニアリティ補正、高いEMC(電磁両立性)耐性、そして高性能アンプモジュールにより、IO-Link対応変位センサは従来の測定チェーンと比べて、より高精度な測定を実現します。